糖尿病診療を中心に~総合診療医のアウトプット~

自己研鑽、診療能力向上目的です!

チアゾリジン薬の禁忌

チアゾリジン薬

浮腫の副作用があり、心不全には禁忌

女性において骨折の発現頻度上昇の報告あり

定期的に肝機能チェック

体重が増えやすいので、食事療法を確実に実行する

膀胱癌の発症リスクを増加させるとの報告があったが、最近の研究では否定されている

高度腎機能障害例(eGFR 30未満)

 

生活習慣を改善する意欲のある肥満症例や、NASH症例はよい適応である

 

 

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*1:糖尿病治療ガイド2020-2021 文光堂

*2:jmed 57 「スキルアップをめざす糖尿病薬物治療」日本医事新報社

ビグアナイドの禁忌

ビグアナイド薬の禁忌

全身状態の悪い患者(経口摂取不良、寝たきり)、高齢者

肝・腎・心・肺機能障害

脱水、多量飲酒者、手術前後

インスリンの絶対適応のある患者、栄養不良、下垂体・副腎機能不全者

乳酸アシドーシスのリスクのある患者

eGFR 30ml/分/1.73m2未満 30~45で慎重投与

75歳以上の高齢者ではより慎重な判断が必要

ヨード造影剤検査の前あるいは造影時には中止

腎機能を頻回にチェック

発熱・下痢など脱水の恐れがあるときには休薬

強い倦怠感・吐き気・下痢、筋肉痛などの症状がおきたらいったん使用中止

 

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*1:糖尿病治療ガイド2020-2021 文光堂

インスリン浮腫

インスリン血症があると、浮腫が起きやすい。

インスリンはNaの腎からの排泄を抑制する作用がある*1

 

また、インスリン治療に伴う局所性、全身性の浮腫があり、インスリン浮腫とよばれる。

若年女性に多く、検索した論文を読む限りでは、ケトアシドーシスケトーシスの治療中に起きることが多いようだ。

予後は良好で、インスリン減量や利尿薬の短期使用で改善するが、心不全に至った症例もあるようだ。

浮腫の機序には、交感神経障害や、血管透過性の変化、高グルカゴン血症の改善に伴うNa利尿作用の減弱も関係している可能性がある。

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*1:日本糖尿病協会「さかえ」2021年6月号より

*2:糖尿病 50(12):859∼863, 2007

自己紹介

はじめまして。

 

私は卒後10年ほどの内科医です。

中小病院の総合診療科に所属していますが、育児中のため時短勤務。外来と往診中心の日々です。

糖尿病に特に興味があり、サブスペシャリティーとしたく、糖尿病外来の枠も持っています。

 

日々自習はしており、Evernoteにまとめたりしているのですが、なかなか身につかず、一度調べたことを何度も繰り返し調べたり、忘れたり…。

 

外来でも病棟でも総合診療科らしく高齢・multimorbidityの患者さんが多いので、総合的な能力、ちょっとしたtips、そして糖尿病について勉強したくこのブログを始めました。

アウトプットすることで、きっと診療能力がUPするはず!

よろしければお付き合いいただけますと幸いです。