糖尿病診療を中心に~総合診療医のアウトプット~

自己研鑽、診療能力向上目的です!

インスリン浮腫

インスリン血症があると、浮腫が起きやすい。

インスリンはNaの腎からの排泄を抑制する作用がある*1

 

また、インスリン治療に伴う局所性、全身性の浮腫があり、インスリン浮腫とよばれる。

若年女性に多く、検索した論文を読む限りでは、ケトアシドーシスケトーシスの治療中に起きることが多いようだ。

予後は良好で、インスリン減量や利尿薬の短期使用で改善するが、心不全に至った症例もあるようだ。

浮腫の機序には、交感神経障害や、血管透過性の変化、高グルカゴン血症の改善に伴うNa利尿作用の減弱も関係している可能性がある。

*2

 

 

 

*1:日本糖尿病協会「さかえ」2021年6月号より

*2:糖尿病 50(12):859∼863, 2007